自動車を1人が1台以上所有することが出来るようになって久しいですが、自動車を運転する人に欠かすことが出来ないのが、自動車保険です。

自動車保険が誕生したのは、1914年のことです。

当時、日本国内の自動車数は1000台ほどであったと言われています。限られた人だけが持つことを許された自動車という財産を守るために生まれた保険でした。
戦後、自動車の数も増加し、それに伴い交通事故の件数が大きく増加しました。交通事故の被害者、遺族の救済は社会問題として取り上げられるようになったのもこの時期であったと言えます。

そのような背景もあり、1955年には交通事故被害者を救済することを目的として自動車損害賠償保障法が交付され、翌年には自賠責保険への加入が義務付けられることになりました。

つまり、車を所有する人は自賠責保険に加入しなくてはならなくなったのです。

まさに、自動車保険にとっては大きな転機となった出来事と言えるでしょう。

時を同じくして、任意保険でも財産としての車を守るだけではなく、対人賠償保険や対物賠償保険など、事故の被害者への補償に重きを置いた保険が多くなってきました。
自動車保険に加入する人は徐々に増えて行きましたが、1970年代までは保険料は保険会社やプランに関わらず、一律に決められていました。しかし、市場の拡大に合わせて、保険会社間での競争激化に伴い、保険料は自由化されることになり、現在に至ります。